NEWS

NEWS

ニュース

NEWS

フリーズテック「暑熱対策」プレス向けセミナー – 今夏は“脱ぐ”ではなく“着る”ことで暑さ対策を。人間の持つ“汗”を活用して持続的な冷感と快適を生んだ背景とは?-

2021.05.13

株式会社リベルタ(代表取締役・佐藤透 以下、リベルタ)が展開するクーリングウェア・ギア「FREEZE TECH(以下、フリーズテック)」は、今年の夏に向けた新たな肌着選びの基準をお伝えする『フリーズテック「暑熱対策」プレス向けセミナー』を、4月27日(火)に開催いたしました。

本プレス向けセミナーでは、リベルタが展開するクーリングウェア・ギア「フリーズテック」の機能や特徴、熱中症対策への取り組みなどをご紹介するほか、国際武道大学大学院武道・スポーツ研究科教授であり、小学生からトップアスリートまでのコンディションニング研究ならびにサポートを行う笠原政志氏を招き、アスリートにおけるフリーズテックの実証実験の結果レポートや “脱ぐ”ではなく“着る”ことによる暑熱対策、さらに衣類が持つ「生地温度」について解説。また、フリーズテックに搭載されている冷却機能プリントを開発したユタックス社の田村氏、圓井氏を交えて、「持続性のある冷却機能と作る責任」をテーマにトークセッションを行いました。

  

ヒーテック(寒さ対策)からフリーズテック(暑さ対策)へ】 

2016年にユタックス社とリベルタ企画担当者が出会い、様々な技術の中で、面白いと思ったのが「冷感プリント技術」でした。一般的にある接触冷感だけでなく、プリント加工をすることで水分と反応している間は持続的に冷感を付与すること、体感した時の驚き・機能訴求がわかりやすいことから、他の冷感ウェアとの明確な差別化を図れると考えて商品企画がスタートしました。また、2016年、2017年頃から熱中症に対する報道が多く取り上げられていたこともあり、2017年から急遽テスト販売を行うことになりました。それまでリベルタ社の機能性衣類は、オートバイ市場向けの秋冬商品のみ展開していました。しかし、オートバイユーザーは寒さ対策だけでなく、暑さ対策も必要という声があり、展開を開始したところ、初年度からあるオートバイ店でクーリングウエアカテゴリー売上1位になり、お客様からご評価いただけていることを実感し、非常に良いテスト結果となりました。ユタックス社の「冷感プリント技術」との出会いと、オートバイユーザーの声によって、ヒーテック(寒さ対策)からフリーズテック(暑さ対策)へニーズを拡大しました。

さらに、オートバイ関連のイベントに出展した際に、オートバイ以外に働くシーンで使用するのも最適というお声から気付きを得て、現在のパフォーマンスライン、ライフスタイルライン、ワークラインにカテゴリを分類。それぞれのニーズに合わせた商品を現在は企画開発しています。現在では、オートバイ市場より、ワーク・スポーツ市場のニーズが大きくなっています。

  

フリーズテックが持つ6つの機能】

◆持続する冷感

水との化学反応で熱を奪う特性がある「キシリトール・エリスリトール」を特殊加工した生地をプリント。人の皮膚から発生する汗(水分)と反応することで、プリントされている生地温度が下がり冷感を発生させます。汗(水分)をかいていれば、冷たさが持続します。

◆効率的に気熱冷却を利用
吸水速乾性に優れた生地を採用。そのため、生地に吸い上げた水分(汗)が乾く時に発生する気化熱冷却効果でも冷感が発生します。さらに風を受けることで気化熱冷却効果が上がり、より冷たさを感じます。

  

◆優れた洗濯耐久性
水との化学反応で熱を奪う特性がある「キシリトール・エリスリトール」は水に溶け易く、従来、洗濯耐久性を持たせるのは難しい素材でした。フリーズテックは、 「キシリトール・エリスリトール」を特殊技術によりナノ粒子化したインクを使用し、耐久度のある特殊なプリント加工をすることで、優れた洗濯耐久性を実現しました。

◆不快臭も予防
抗菌防臭加工されている生地を使用。生地での「バクテリア」の繁殖活動を阻止することによって、「バクテリア」による人体からの汗などの分解に起因する「嫌な臭い」の発生を抑制します。

◆日焼け対策にも
UVカット加工をされた生地を使用しているので、日焼けを防ぎます。
また、日焼けを防ぐだけでなく、真夏の紫外線による疲労の軽減効果も期待できます。

◆快適な着心地
ストレッチ性のある生地を使用しているので、生地自体が体の動きに合わせて伸び縮みすることにより、大きく体を動かしてもツッパリ感がなく、とても動きやすく快適な着心地を実現します。

  

【フリーズテック 利用ユーザーの特徴

建築関係や工事現場の方など、30代~50代のブルーワーカーの方々を中心にご利用されており、外での作業時間が多いことから、持続性のある冷感から支持の声をいただいております。最近ではファン付きのウェア普及に伴い、その風を利用して、併用されているワーカーさんも出てきております。また、バイクや釣り、ゴルフなど趣味・スポーツを楽しむシーンでの利用者が多くいます。さらに、熱中症対策の一つとして、小・中・高校生のスポーツ団体やクラブチームにて導入されています。

  

【これまでの実証実験結果

◆接触冷感からさらに-1.4℃に!
冷感プリント未加工生地(黒線)とフリーズテックプリント加工生地(青線)を使用した涼感性試験を実施。約34℃の雰囲気内にて試験片中央(センサーの上)に約0.2mlの水を滴下し、湿潤部の温度を10分間測定した結果、10秒後には未加工生地に比べて-1.4℃の接触冷感の違いが分かりました。

持続性のある冷感を実現
ホットプレートを33℃に設定(疑似的皮膚表面温度を再現)し、その上に一般的な接触冷感生地(左)とフリーズテックプリント加工生地(右)を置き、汗の代わりに水滴を垂らした温度変化を実験・撮影。スタートから50秒経過(写真⑨)した状態でも、フリーズテックプリント加工生地は、一般的な接触冷感生地より生地の温度が低いことが分かりました。  

「【FREEZE TECH】サーモグラフィーによる涼感試験」の様子

  

【笠原先生が提唱する“着る”ことでの暑熱対策と生地温度の関係】

国内における熱中症の実態
熱中症死亡数の年齢階級別累積分布(1968年〜2017年)では、スポーツ・労働など身体活動が伴うほど熱中症リスクは高いことが判明しています(図1)。さらに、暑熱環境の中で作業を行う業種ほど、熱中症リスクは高まる傾向にあることは明らかとなっています(図2)。 特に製造業では、48.9%の割合で熱中症屋内災害が起きています。

図1:スポーツ活動中の熱中症ガイドブック(日本スポーツ協会)   図2:職場でおこる熱中症           <参考文献>https://neccyusho.mhlw.go.jp/heatstroke/#sec01_06

  

体温上昇の弊害〜熱中症とパフォーマンス低下〜
熱中症発症のメカニズムとしては、体温上昇によるパフォーマンス低下が関係します。労働・運動などの身体活動によって体温は上昇し、循環機能、体水分量、脳機能が低下していきます。機能や水分量の低下によってパフォーマンスは低下し、その結果、熱中症リスクが高まります。

運動中の人間には、熱産生と熱放散という仕組みがあります。熱産生は、太陽からの放射や筋肉の稼働、地面からの輻射熱などが挙げられます。そして熱放散は、呼吸による熱放射や汗の蒸発などによって行われます。さらに熱放散には、蒸発性熱放散と非蒸発性熱放散の2種類があることがポイントです。蒸発性熱放散は、皮膚表面から汗を蒸発することで熱を下げることを指します。

そして、非蒸発性熱放散は、皮膚と周りの空気の温度差が大きいほど空気に熱が放出され熱が下がることを指します。この非蒸発性熱放散を補助するのが、「冷感生地温度素材」となります。冷感未加工生地では、皮膚とウェアの温度が同じとなり、熱が体内にこもり、パフォーマンス低下、そして熱中症リスクが高まります。一方、フリーズテックをはじめとした冷感生地温度素材の衣類を着用することで、皮膚よりもウェアの温度が低いため、非蒸発性熱放散が起き、体内の熱を放出してくれます。また、風を当てることで更なる熱放散を促してくれます。非蒸発性熱放散を上手く取り入れるためにも、衣類選びは非常に重要であり、脱ぐことよりも“着ること”を推奨する理由でもあります。

  

皮膚温がたった0.1℃違うだけでパフォーマンス低下を抑制する

  

フリーズテックの着用がランニング時の筋温および皮膚温に及ぼす影響について、体育大学生9名にて実験を行いました。実験方法としては、通常ウェア(上下)とフリーズテック(上下)を着用し、暑熱環境下で30分間ランニングを行いました。測定結果としては、主観的な冷感、走行時間、走行速度に違いが出ました。そして、走行時間では「かなりきつい」と感じるまでに、通常ウェアは14.8分に対して、フリーズテックでは16分と、約1分の走行時間の違いが分かりました。

ランニング開始時を基準とした際の上腕後面皮膚温の推移

FREEZE TECH着用で
0.3〜0.7%(0.1〜0.4℃) 低くなる

また、走行速度に関しては、通常ウェアは239.3m/分でしたが、フリーズテックでは253.1m/分の結果となり、走行速度の向上に寄与することが分かりました。さらに、ランニング中の皮膚温の推移結果では、通常ウェアに比べてフリーズテック着用により0.1℃~0.4℃低くなることが分かりました。0.1℃という数字ではさほど体温変化には変わりないですが、小さな温度変化でも主観的にはかなり差を感じます。このような小さな差をサポートするためにも衣類選びの重要性が明らかです。

  

【トークセッション】
フリーズテックは地球温暖化から生まれた商品だった!?~持続性のある冷却機能と作る責任~

フリーズテックに起用されている冷感プリントを開発したユタックス社の田村氏、圓井氏と、笠原先生を交えて、持続性のある冷感プリントについてトークセッションを実施しました。

  

Q.フリーズテックに起用されている冷感プリントはどのように生まれたのでしょうか?
ユタックス)温暖化が進行する中で、人間をバッテリー化できないか?と考え開発を進めました。人間には表面温度もあり、暑ければ汗をかくので、人間の特性を活かした商品開発ができないかと模索しました。中でも、汗は不快感を与える一つでもあるので、汗をかくことで冷たくなり、快適になる一石二鳥な商品開発を進めました。

Q.持続性のある冷感プリントを開発する難しさはどこにありましたでしょうか?
ユタックス)冷感素材そのものは常日頃から開発しているので難しくないのですが、持続性を加えるために、繊維+化学という新しい市場にチャレンジする必要がありました。通常であれば、液状でプリントを施すのですが、持続性をもたらすためには、ハチミツのようなジェル状を使ってプリント加工する必要がありました。それまで、ジェル状を使ったプリント加工が無く、業界としては誰もチャレンジしていなかったため、開発までに3年ほどの時間を要しました。

Q.なぜ持続性のある冷感プリントを実現するためにジェル状を使用する必要があったのでしょうか?
ユタックス)注目したのが洗濯耐久性です。液状のプリント加工ですと、洗濯を5回、10回と続けていくと機能が低下します。私たちとしては持続性のある冷感を提供するべく、ジェル状を使用し、15分×50回の計750分(10時間) の洗濯耐久実験を行い、液状では実現できない持続性のある冷感プリントを開発しました。

Q.実際に完成したときはどうでしたでしょうか?
ユタックス)スポーツシーンだけでなく、小さなお子さんから高齢の方まで、人間は誰しも汗をかきますので、開発スタートから掲げる“人間をバッテリー化する”という想いを実現できたことで、良い機能をどなたでも使っていただけるようになったことが嬉しかったです。

Q.機能面以外の持続性という点でお客様に長く使ってもらうために意識している点はどういったところにありますでしょうか?
ユタックス)フリーズテックのような機能性インナーに関しては、1回での使い切りや、10回の使い捨てではなく、長く、そして、いかなる環境でも使っていただくことを意識しています。その一つに先程申し上げた洗濯耐久性実験にあります。また、昨今では環境問題の観点もありますので、持続性のある商品開発を行っています。

Q.持続性のある冷却機能があると日頃の生活やビジネスシーンにどのようなメリットがありますか?
笠原先生)暑熱対策においては、「持続性」というキーワードは非常に重要なキーワードです。暑熱環境にいるだけで体温は上がりますので、体温コントロールは非常に大切です。スポーツシーンだけでなく、ビジネスシーンにおいても、暑くなると水分摂取や休憩時間が必要となります。そのような時間が増えると、自然に仕事をする時間が短くなり、ビジネスパフォーマンスも低下してしまいます。持続性のある冷感があることによって体温上昇を抑え、仕事時間の増加、ビジネスパフォーマンスならびに生産性向上にも繋がるのではないでしょうか。

  

<株式会社ユタックスについて>
当社は創業以来、レディースインナー副資材メーカーとして邁進し、その間に培った開発・技術力をベースに、独自性のある商品開発に取り組んで参りました。常に「生産の自動化」を開発ポリシーとし、自社内で量産設備を設計・開発する事で、効率を追求した製造手法、明確な商品の差別化を実現しています。また、オリジナル製品を海外で展開しており、豊富な取扱い資材と独自の技術で、世界に向けてグローバルに活動しています。

  

■この夏おすすめのフリーズテック商品

  

<PERFORMANCELINE>
冷却シャツ 長袖クルーネック
スポーツやアクティブシーンに最適。着心地をより快適にするため縫製方法にフラットシーマを採用。アンダーレイヤーとしても活躍するクーリング高機能ライトコンプレッションレイヤー。
WHITE/BLACK/LIGHT GRAY
¥ 6,380 (税込)

  

<LIFESTYLE LINE>
冷却シャツ 半袖Vネック

軽くてソフトな肌触り。1枚着でも着やすいレギュラーシルエット。
薄い素材のため、インナーとしても重宝する。Vネックタイプ。
WHITE/BLACK/LIGHT GRAY
¥ 4,730(税込)

〈OTHERS〉
氷撃マスク
接触冷感生地を上回る ひんやり冷感+消臭が持続する(※1)夏用マスク。炎天下での運動時や外での作業時などに最適。
XXS/XS/S/M/L
¥ 999 (税込)
※1:[冷感が持続]冷感プリントが水分に反応している間 

■「FREEZE TECH」ブランドサイト
https://lidef.jp/freezetech/

 

■実施概要
名称:フリーズテック「暑熱対策」プレス向けセミナー
日時:2021年4月27日(火)
【第1部】11:00~12:00 【第2部】14:00~15:00
場所:株式会社リベルタ 会議室(住所:東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー5F)
   よりオンラインにて開催
登壇者:笠原 政志 氏(国際武道大学大学院 武道・スポーツ研究科 教授)
    田村 貴之 氏 、 圓井 裕章 氏(株式会社ユタックス 新規事業部)
    滝澤 友雪(株式会社リベルタ 開発部 開発課)

  

(本件に関するお問合わせ先)
リベルタPR事務局(株式会社サニーサイドアップ内)
奥抜(090-9152-6320)、古東(080-4444-7861)、林田
Mail:freezetech_pr@ssu.co.jp
TEL:03-6894-3251/FAX : 03-5413-3232